2004/10/09 update
この、「Circuit Viewer」は、なかなかおもしろい。はんだごてを使って回路を組み立て結線する感覚で、回路図を入力していく。ラジペンで部品をつかみ、ニッパーで線をカット(切り捨てる)。はんだごてで配線をつなぐ。まさにそのまんま。部品も一通りそろっている。あまり難しいことをいわなければ、これ一丁でかなりのことができそう。巨大な回路図を作ってシミュレーションするのには向いてないかもしれない。またそういう用途でもないだろう。
信号源は何?シグナルジェネレータ?じゃそれを引っ張り出して、プローブをつないで。設定?そんなめんどくさいこといわずにつないでみて。つないでから設定を考えよう。
お城は、違う、オシロは?オシロ。そいつを引っ張り出してプローブをつないで。
まぁこういった感じで、」現実世界の部品や測定器をつないでいく作業を画面上でやるだけ。ええと、どこにもつながっていない回路があると、ほかのシミュレータってエラーになるでしょ? このサーキットビューアーは、エラーにならずに、そのまんま、抵抗の切れ端が空中にあるまんま、シミュレーションしてくれる。アースだけはどこか一カ所決めて。
上に示した画面で、オシロやFFTがわかると思う。そのまんま。
シミュレータもいろいろ使ってみているが、一番ありがたいのは電源を入れた時の挙動や、スイッチング、整流するときの様子がある程度見えること。リニア領域でなく、過渡期の波形が見えるのはなかなか楽しい。しかも時間軸をあれこれ変えてみられるし。
しかし発熱・発煙や電解コンデンサの爆発まではやってくれないので(そういうのもあるらしいが)、そこのところは自分で考える。
なお、この「Circuit Viewer」には体験版もあるので、是非一度試してほしい。体験版はファイルセーブできない、印刷できないといった機能制限があるが、なぁに、どうせ巨大な回路でなければその場でちょちょいと書いてみてすぐシミュレーションできるので、あまり問題にならない。しかし値段も安い(フル機能で3万円弱)ので、何かの実験キットを二つ三つ買うのをよせば、十分捻出できるだろう。
ちなみに、小生が持っているのはバージョン2.5だが、2001年9月29日の時点で、バージョン2.6が発売されたとお知らせをいただいている。小生はまだ注文していないが、単に作業の順番だけの問題。近日中に申し込む。申しこむとほんとすぐに送ってくれるのでありがたい。
URLは:http://www.micronet.co.jp
注、なお私はマイクロネット社とは、製品の1ユーザーとしての関係以外はありません。
====(以下2004/01/04追記)====
なお、その後、無事、バージョン2.6を購入し、使用している。かなり使い勝手が良くなったようだ。印刷も、白黒プリンタで適切に設定できる。欲を言えばきりがないが、それでもちょいと書いてみると: (Ver.2.6に対し)
・リレーが欲しい。電圧制御、電流制御のON/OFFのSWが欲しくなる。今までどうやっているか?しょうがないのでTRやツェナーを組み合わせて、リレー代用インチキSWをでっち上げる必要がある。
・スイッチのON/OFFが、ちょっとやりにくい。いちいち「手」マークにしていないと出来ないし、キャプチャーする範囲も狭い。マウスで「手」マークを持っていって押しても失敗することが多い。
・LEDが使えるし、電流を流すと光ってくれるが、ちょいと暗い。どうせならもっとダイナミックに煌々と光って欲しい。7セグLEDはあったかな?ブザーはないかな?
====(以下2004/10/09追記)====
バージョン3.0が発売された。早速購入。申し込んですぐに届けてくれるのでありがたい。
新バージョンの新機能だが、いくつかあるが、目にとまったのはオシロスコープの電流プローブ。普通だと、実世界と同じように、回路に小抵抗を入れて、電圧を読むようにしていた。電圧プローブは元々フローティングになっているので、これでほとんど支障はなかったが、それでも抵抗を入れる必要があるので、あちこちの電流を見るためには、そのあちこちに小抵抗を仕込んでおく必要があった。こんどはそれが不要。
次に、FFT画面で、周波数をリニアに設定出来るようになった。いままでは対数軸のみ。これは結構使えるかも知れない。フィルターの特性とか。対数軸だけだと、どうしても広帯域のフィルターしか読み取れなかったが、リニアに表示できると狭帯域のフィルターの様子も見ることができそう。
あとは、印刷機能かなぁ・・・。画面で見える(設定できる)通りに印刷できるらしい。まだ試してないが。
残念ながら、「リレー」は今回も追加なし。早く欲しい。